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65才以上の高齢者人口3600万人以上、認知症及び軽度認知障害の有病率は約28%の統計(九州大学二宮利治氏研究2022年より)があります。病気・事故・認知症などにより意思判断能力が欠如したら、法律行為・契約などはどうなるのでしょうか? (民法3条の2)法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律は、無効とする。 無効なので当然契約取引も無効となります。不動産契約の相手方からしたら、時間的・精神的苦痛を伴う可能性がありますので、仲介業者などは細心の注意をはらう必要があります。ただし、認知症と診断されても必ずしも契約が無効となるわけではありません。(後述 判例参照) スーパーなどで日用品を買う契約行為と不動産を売却する契約行為では弁識する能力に大きな差があります。不動産取引に関しても、自宅売却・賃貸契約・管理契約・ハウスリースバック・リバースモーゲージ・等価交換などの種別により弁識する能力に差がでてきます。画一的に判断できないのも事実でありますが、弁識能力とは「法律行為をすることの意味を理解する能力」とされているので不動産取引については契約が無効となるリスクが高くなります。(東京地判H17.9.29)意思能力とは自分の行為の結果を正しく認識し、これに基づいて正しく意思決定をする精神能力を有すると解すべきであり、意思能力があるかは、問題となる個々の法律行為ごとにその難易、重大性などを考慮して、行為の結果を正しく認識できていたかどうかということを中心の判断されるもの 取引としては後見等「登記されていないことの証明書」<法務局>の取得・戸籍謄本の取得(法定相続人の確認)・法定相続人同席など最低限の必要があると考えています。安心・安全の取引の早めに早めに売主側等当事者に協力を得る必要があります。第三者(入所先・入院先など)からの情報収集についてはご本人のプライベートに関わる問題ですので、慎重を期す必要があります。また、実子の方などがご本人の代理人として単独で交渉・契約に関わってくるケースもありますので、早めに高齢者ご本人に面談する必要もあります。いずれにしても単純に取引が進むと考えない事が重要です。将来的に相続対策を用意している方も多いと思いますが、病気・事故・認知症などにより意思判断能力が欠如したら、対策を成就できなくなる可能性があります。自宅を売却して高齢者住宅の資金にあてる予定が、孫に教育資金・住宅資金を贈与する予定が、ハウスリースバックをして資金を調達する予定が、賃貸住宅・自宅をリフォームする予定などなど、計画が頓挫すると共に資産が凍結する可能性もあります。金融機関窓口で定期預金が解約できない・磁気カードが使えなくなったのでカード発行手続きができないことも考えられます。委任も意思判断能力が欠如したら不可ですので、所有賃貸住宅の管理委託契約も解約の方向に進むと思われます。賃借人とのトラブル・賃貸住宅の所有者責任回避の対応も困難になっていきます。判例有効とされた事例 アルツハイマーを発症していたが他者とのコミュニケーション能力に格別の問題がなかった(東京地判H21.2.25) 多発性脳梗塞ため認知症状では常時判断能力を喪失していたとはいえず売却代理権授与の内容も理解していた(東京地判H8.11.27) 老齢性認知症中等度から重度であったが公証役場にて遺言内容変更する旨の遺言公正証書の作成、民事調停手続き、仲介業者との媒介契約を締結するなど多方面から問題がなかった(東京地判H21.11.10) 判例無効とされた事例 老人性痴呆症により売却金額が非常に低く合理的判断を有する者の行動としては理解しがたい(東京地判H20.12.24) アルツハイマー型認知症により自宅売却により代わりの住居が必要になるという問題にも思い至らな東京東京地判H21.10.29) 認知症で高齢者の判断能力の低い状態に乗じた、客観的な必要のない取引として公序良俗違反(大阪高判H21.8.25) 今から将来へ意思能力の問題をできるだけリスク回避するために相続対策と同時に、その前に対策をご一緒に考えてみませんか! 次回 トータルサポート・遺言・見回り契約・財産管理契約・死後事務委任契約・民事信託・成年後見制度などを検討していきます。
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