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 不動産の所有形態には、単有(名義人が一人)と共有名義人が複数)がある。単有であれば、保存・管理・変更・処分の各行為が単独でできる。共有の場合は分類により単独・過半数・全員の決定による。相続法において長子相続法制→家督相続制度(単独相続)を経て、昭和22年家制度の廃止→家督相続制度の廃止の歴史がある。現在において、相続財産の共有・ペアローンによる不動産共有・私道の共有などがある。遺産(相続財産)共有は遺産分割が完了されるまでの暫定的な共有状態であり、遺産共有でないものを物権共有という。各々分割については実質的な違いがある。

 遺産共有分割後、共有のまま物権共有に移行するケースもある。トラブル・問題となるケースには、             ①実家(無人)の共有 共有者の中で、売却希望の方と実家だから残しておきたい方の意見の相違により、そのままの状態が続く。空き家問題の始まりである。管理を怠ると不全空家の道をたどる。金銭で解決できれば、残したい方の単独所有になる可能性はあるが、エリアによっては多大な費用を要する。また、不動産所有に伴う法的リスク・経済的リスクや近隣住民への対応負担、分担において共有者間に対立がおきる可能性がある。                  ②共有者の一人だけが共有建物に住んでいる場合 配偶者であれば配偶者居住権を設定する方法があるが、被相続人と同居していた子供などはどうなるか。「使用貸借」と推認され、他の相続人が貸主となる場合がある。(最判平成8・12・17参照)むずかしい問題である。終期は遺産分割時とされる。以後明渡請求・金銭請求・共有持分買取などの解決手段となっていく。 ①②共に不動産の価格に関する評価が各々異なるので、一筋縄ではいかない。

 私道については、舗装工事・ライフライン工事・ゴミボックスの設置・樹木等の管理が必要となる場合がある。例えば舗装工事といっても工事内容により、保存・軽微な変更・管理に分類される。                 令和3年改正により、共有維持管理規定・共有解消関連規定・非訟手続規定などが整備された。 

 まとめ(一般論)                                              昭和62年最判62・4・22(森林法違憲判決)の多数意見 共有は解消すべき論。                 単独所有は原則的な所有形態である。                                  共有者間に管理・変更の意見対立・紛争が生じやすい。                                    共有は不動産流通が阻害されがちである。                                              共有物分割請求と共有持分権の処分は自由である。                                                        共有は利用することが不十分になりがちである。                                            民法改正により共有物の維持ルールが整備された。                                         現実的に共有にしておかざるを得ない不動産が激増。                                         共有者が多数の場合があり、グループ化しているケースがある。                                   借地権・担保権の複雑な権利が入り交じっているケースがある。

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